最近になってApple、Google、Netflixといったアメリカの大手IT企業が次々とゲーム業界に参入してきた。巨大IT企業が参入してきたことで、ゲーム業界は大きく変わっていくと予想される。
独自のゲームサービスを開始
最近になってアメリカの大手IT企業が次々と独自のサービスを開始して、ゲーム業界に参入してきた。最初はソフトウェア開発をやっていたMicrosoftがXboxシリーズでゲーム業界に参入したように、もともとIT業界とゲーム業界はかなり近い存在だった。
Googleはアプリストア「Google Play」でゲームを管理できるアプリ「Google Playゲーム」を数年前から提供してきたが、2022年中にはそのWindows版の提供を開始する。
Appleは2019年9月にゲームサブスクリプションサービスの「Apple Arcade」を開始。月額600円を支払うことで、用意されているゲーム(2021年末時点で200以上)が遊び放題になる。
Netflixは2021年11月に、既存サービスの契約者向けにゲームサービスの提供を開始。当初はスマホ向けのゲームのみで、契約者は追加料金なしに提供するゲームを遊ぶことができる。
ゲームの遊び方が変わる
大手IT企業が発表してきた独自のゲームサービスは、既存のゲームとは違う仕組みを持っている。ゲームの歴史を振り返るとインターネット普及前は、ゲーム機を買いそして数千円のソフトを買って遊ぶパッケージゲームが主流だった。
その後ネットが普及とともに、オンラインゲームが広まってきた。オンラインゲームは月に定額を支払って遊ぶものや、基本無料だがアイテムに課金する仕組みのものがある。さらにスマホが普及するとスマホゲームが広まったが、スマホゲームは基本無料でアイテム課金のものが多い。
だが大手ITが提供するゲームサービスは、月額料金を払うと多数のゲームが全て遊び放題になるものが多い。このようなサービスは1つだけではなく多くのゲームを代わる代わる遊びたいゲーマーにとって魅力的なものになるだろう。反面これまでのように1つのゲームをじっくり遊びたいゲーマーは既存のゲームに残る。
ゲーム会社は今後対応を迫られる可能性も
大手IT企業がゲーム業界に参入してきたことによって、その影響は既存のゲーム会社や株式投資の世界にも広がっていくことが予想される。
今後大手IT企業のゲームサービスが広まり既存のゲームを脅かすようなことになれば、ゲーム会社は今後の戦略の見直しを迫られる。それは当然ながらゲーム会社の業績や株価にも影響するので、株式投資家にとっても新たなゲームサービスの動向は無視できないところだ。
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